『にき鍼灸院』院長ブログ

不定期ですが、辛口に主に鍼灸関連の話題を投稿しています。視覚障害者の院長だからこその意見もあります。

多様性は宝、第41回日本伝統鍼灸学会へ参加して

【テーマ】日本伝統鍼灸における経絡の意義 −日本伝統鍼灸の確立に向けて− ということで、2013年9月28日(土曜日)から29日(日曜日)にかけて、第41回日本伝統鍼灸学会京都大会が開催されましたので、毎年参加をしてきているので今年も参加してきました。 …

第19回漢方鍼医会夏期研大阪大会に参加して、次回滋賀大会への課題

2013年8月25日(日曜)から26日(月曜)にかけて、大阪漢方鍼医会主催(共催は漢方鍼医会本部および各地方組織)による『第19回漢方鍼医会夏期学術研修会大阪大会』に参加をしてきました。 今回は主題に「漢方はり治療の新たなる創造」、副題に「脉状診〜…

やさしく分かる「ていしん治療」、講習会を終えて

2013年6月16日に、東京都はりきゅうあん摩マッサージ指圧師会(略して都師会)より昨年に続いて東京都の委託事業として伝統の技を伝えるということで、主に鍼灸学校の学生と若い鍼灸師を対象とする講習会へ出演させてもらいました。 本来なら授業で臨床家を…

レポート、『2日間の見学を終えて思う。』

今回のエントリーは、前回客観的事実から脉診の訓練をでで予告しておいたとおり、オランダから見学に来られた方のレポートを、無修正で掲載します。 ただし、"道具である「鍼」を通じて軽擦する手法は"などのように、ていしんで軽擦するという表現が何度か出…

客観的事実から脉診の訓練を

先日「にき鍼灸院」には、オランダからの見学者がありました。といっても、オランダ人の奥さんと結婚されて移住されている日本人であり、日本語での応対でしたけど。 間もなくその見学者から感想文をもらいこのブログへ掲載することを承諾してもらっているの…

子供の頃のお駄賃からの教訓

今回は文章の組み立てをする前にキーを叩き始めましたから、ちょっとまとまらないエントリーになってしまうことご容赦ください。 前回助手修行について思うことで、私が鍼灸師として一本立ちできたのは修行があってのことだとその一端を書いてみました。それ…

助手修行について思うこと

今回は、年度替わりことに、こちらでも頭痛の種になっている助手修行について書いてみたいと思います。ちなみに、ここ数台の助手はほぼ間違いなく滋賀漢方鍼医会に既に学生開院として所属していた人もしくはその会員からの推薦であり、勤務状況も安定してい…

接点復活

それは昨年(2011年)の大掃除を鍼灸院でしていた時でした。割と暖かだったのでほこりがこもらないように開けられる窓やドアは全開にしながら掃除をしていたのですけど、そろそろ仕上げ段階なので玄関のスライドドアを閉めようとしました。 普段は院長自らは…

モバイルルータに感じた不満から、一貫性のある医療を考える

「なんでこんな便利なこと、今までやらなかったのだろう」と低価格でのモバイルルータ導入に成功、しかもLTEですで報告したように、外出先でのインターネットライフが定着してしまいました。 本題は後半にあるのですけど、まずはどれだけモバイルルータだけ…

鍼灸師の夢を語れ!二木清文編

滋賀漢方鍼医会では、近年四月に行われる通常総会の後に「鍼灸師の夢を語れ!」というテーマで入会から間もない会員を中心に、20分ずつくらいで三人ほどに話をしてもらっています。鍼灸師を目指そうとしたきっかけは人それぞれであり、夢を描いてこの世界へ…

第40回日本伝統鍼灸学会へ参加しての所管

2012年10月27日(土曜日)から28日(日曜日)にかけて、日本伝統鍼灸学会の創立40周年記念学術大会に参加してきました。途中で何度か都合で参加できなかった年はあるのですけど11年連続での参加であり、通算すると15年は参加を続けています。 今大会は40周年…

低価格でのモバイルルータ導入に成功、しかもLTEです

今回は仕事面より趣味の範囲の方が色濃いのですけど、低価格でのモバイルルータ導入に成功したので報告してみたいと思います。テザリングのできるスマートフォン花盛りですけど、用途によっては「このようなやり方があってもいいのでは?」というところです…

漢方鍼医会20周年記念大会レポートその6、「取穴書」について(後編

漢方鍼医会20周年記念大会レポートは第六弾で、「取穴書」の総まとめ後編であり、これが本当の最終回です。 検証合宿のことを全て再現しているといつまでも終わらず本体より大きなサイズになってしまいますし、どこが「取穴書」本体を読みこなし活用するため…

漢方鍼医会20周年記念大会レポートその5、「取穴書」について(中編

漢方鍼医会20周年記念大会レポートも第五弾で、「取穴書」の総まとめ中編です。秘話ではないのですけどあれもこれもエピソードというか製作過程を書き残しておかないと、次の改訂で本当の価値が失われないようにと思って書き続けていたなら、やはり文章量が…

漢方鍼医会20周年記念大会レポートその4、「取穴書」について(前編

漢方鍼医会20周年記念大会レポートも第四弾で、最終話となります。最終話は「取穴書」に関して総まとめを書いていきます。けれど文章の長さから今回は前編の記載となります。 何せこの「取穴書」の業務のため、特にこの一年間は睡眠時間を削り時には体調を崩…

漢方鍼医会20周年記念大会レポートその3、番外編でしょうこれは

漢方鍼医会20周年記念大会レポートも第三弾となり、「まじめ」モードはひと休みして今回は裏話モード一色で書いてみます。といっても、「そんなこともあったのね」くらいで仰天するような裏話はないのでありますけど。 点訳作業が、まぁ大変 点字を扱える人…

漢方鍼医会20周年記念大会レポートその2、講義内容を追いかけてみる

漢方鍼医会20周年記念大会と第18回夏期学術研修会のレポート第二弾となりますが、夏期研の中身について「取穴書」の部分を割愛して書いてみたいと思います。「取穴書」については、最後にまとめて裏話を含めて書きます。 『これからの漢方はり治療」 ー 証決…

漢方鍼医会20周年記念大会レポートその1、まずは客観的報告と全体的

個人的には「遂に」というか「やっと」というかの感慨を持って、2012年8月25日(土曜日)から8月27日(月曜日)までの三日間、漢方鍼医会20周年記念大会と第18回夏季学術研修会が東京で開催されました。まずは客観的な報告から。 8月25日は「漢方鍼医会20周…

医事寸言(後半)、漢方鍼医会アプリを発明したい

この文章は2012年02月12日に行われた、漢方鍼医会本部における月例会での朝の挨拶「医事寸言」を録音から原稿化し加筆したものです。今回は後半です。 本部理事 二木 清文 このようにしてiPodを活用しているのですが、このiPodを作っているアップルのスティ…

医事寸言(前半)、情報は選りすぐらねばならない時代

この文章は2012年02月12日に行われた、漢方鍼医会本部における月例会での朝の挨拶「医事寸言」を録音から原稿化し加筆したものです。今回は前半部分です。 本部理事 二木 清文 皆さん、おはようございます。ちょっと「あけましておめでとうございます」とい…

久々にニューサイエンスへのヒントをもらった、伝統鍼灸学会

六月に「東京宣言2011」への、一つの感想ということで日本伝統鍼灸学会と全日本鍼灸学会共催大会による大会の感想を書いたのですが、この時には本来三日間の日程であったものを一日に短縮した上に大きいとは言えない会場に人数を入れたものですから、最後の…

岡山県鍼灸師会の学術研修会へお招き頂きました

今回は2011年9月25日に、岡山県鍼灸師会の学術研修会へお招きいただけましたので、助手を一人連れて参加してきたのでその報告です。 どうして岡山県だったかですが、これは「鍼灸ジャーナル」からの取材を受けましたで紹介しているように鍼灸ジャーナリスト…

駐車場で交通事故に遭遇

執筆時点からは約一週間前の出来事になるのですけど、2011年9月1日に「にき鍼灸院」の駐車場であわやひき逃げ事故になりそうな交通事故に遭遇してしまいました。自分の鍼灸院敷地内での交通事故というのがちょっと格好悪いですけど、その報告と交通事故に…

滋賀漢方鍼医会で初の単独合宿

2011年7月17日(日曜日)・18日(月曜日、祝日)に掛けて滋賀漢方鍼医会では初の合宿研修を実施しました。大々的に数年前から計画していたものではなく、毎年開催されている漢方鍼医会夏期学術研修会が来年に控えた二十周年記念大会に向けて今年は充電のため…

「東京宣言2011」への、一つの感想

2011年6月19日に東京有明医療大学で開催された、日本伝統鍼灸学会第39回学術大会に参加してきました。今回のテーマは「新たなる医療へ −心と身体をみつめる日本鍼灸の叡智」ということだったのですけど、一番の目的は「日本鍼灸とは」に関する『東京宣言2011…

ていしんを試作中(その10・最終回)、菽法脉診の矛盾とていしん

『ていしんを試作中』シリーズは最終回を予告しておきながら、一年以上経過してやっとの結論となりました。しかも「臨床は生き物」ですから、これで私のオリジナルていしんの話が全て終わりではないはずなのですが・・・。 前回 ていしんを試作中(その9)…

元気な日本を作っていきましょう

まずは2011年3月11日に発生した、東北太平洋沖地震によって被災された方々へ心よりお見舞い申し上げます。また不幸にして命を落とされてしまった多くの方々へ、お悔やみ申し上げます。想像もしていなかった大災害が突然やってきてしまったのですけど、今は一…

歴史に残るオープン例会

ここ数年間は滋賀漢方鍼医会主催によるオープン例会を冬に開催しているのですけど、2010年度のオープン例会は「歴史に残るオープン例会」となりました。開催日時は2011年1月16日の日曜日でした。 そもそもオープン例会とは、漢方鍼医会は治法にもいくつか組…

助手が巣立っていくということ

写真は先日「にき鍼灸院」で修業をした助手の披露宴に招かれた時、我が家の家族と記念撮影させてもらったものです。ちなみに助手は新婦の方です。 私が鍼灸の道に入ったのはブログでも何度か触れてきましたが、先天性の視覚障害者ということで盲学校に小学一…

気のせいですよ、いえ違います

鍼灸院を訪れられる患者さんは、特に初めて鍼灸治療を受けられる患者さんは西洋医学の治療を受けていたのに思ったほどの効果がなかったので思い切って鍼灸治療を求めてこられるケースがほとんどです。その中には検査をいくら繰り返しても異常がなく、とうと…