『にき鍼灸院』院長ブログ

不定期ですが、辛口に主に鍼灸関連の話題を投稿しています。視覚障害者の院長だからこその意見もあります。

新型コロナウィルスは必ず鼻風邪になる

 2020年8月現在ですが、covid-19と名付けられた新型コロナウィルスの大流行(パンデミック)はまだまだ世界中で猛威を続けています。一方、感染者の増加が押さえきれないアメリカ合衆国やブラジルやインドにおいても、重症化する割合が急速に低下しており、同時に死亡率も低下してきています。もちろん病院関係者の献身的な看護や治療手順の確立など対処法が徐々にわかってきたという面も大きいのですが、それでも日本の国民皆保険のような非常に医療と生活が密接な地域とはかけ離れている場所のほうが地球上には遥かに多いのですから、この変化は自然の推移と考えるほうが正しいでしょう。
 では、いずれはですがcovid-19が鼻風邪になるという理屈について考えてみます。

 まず、なぜこれほどcovid-19が世界中で大騒ぎになったかなのですが、最初に襲撃を受けた中国の武漢市やイタリア北部では、感染=重症化=死亡と3つの数値がほぼ同じ角度で右肩上がりを示したからです。「これは大変だ感染したらほとんどが死んでしまうぞ」ということで、見えないウィルスの恐怖は当初の世界中を駆け巡った病院にも入れてもらえない患者の群れや埋葬もできないほどの犠牲者の映像で、更に誇張されてしまいました。加えてWHOの初動の遅さと中国寄りの発言が火に油を注ぎました。
 しばらくすると感染はしても発病するのは5分の1から10分の1程度だと分かり、若年層は重症化しないということも分かってきましたが、基礎疾患のある人や高齢者の死亡率の高さも逆にわかってきて恐怖が抜けることはありませんでした。
 初期段階では感染に対する対策が不十分だったので、書き方は悪いですが餌食になりそうな人が次々に餌食になってしまったのです。そして緊急事態宣言や世界中でロックダウンが行われていたときには医療崩壊を起こして、本来治療を受けなければならない別の病気の人が放置され犠牲になるケースも出てしまいました。その中には有名人が何人もいたので、これは大きなニュースになりました。ということで、covid-19の初期は本当に毒性がそれなりに強く、初期に感染してしまった人では後遺症に苦しみ続けている人がまだ多くおられます。

 ところが数ヶ月経過すると、感染者数は日本でもまだまだ伸び続けているのに重症化するケースは少なくなり、死亡率はもっと低くなってきています。感染者数の増大は検査体制が整ったので分母が大きくなり、それに比例して分子も大きくなってしまうというのはアタリマエのことです。「軽症もしくは無症状を感染者にカウントしているから重症率が下がるんだ」とも言われますけど、それでも死亡しているのは実際に世界どこでも後期高齢者の年代が圧倒的で、それ以下の年代では基礎疾患がないと死亡しないことも分かっています。統計が発表され続けている数字、これは自然死をしている年代がほとんどなのですから本当にコロナウィルスによる死亡と考えていいのでしょうか。

 そして、希望につながる話はここからです。感染しても発病するのが10%前後なのですけど若年層でも発病をするケースがあるのですから、逆に言えば毒性が強いタイプの群と毒がそれほど強くないタイプのウィルス群が存在しているということです。人間で言えば背の高い人や低い人がいるのと同じことです。そして歴史的に体格差はあるものの、極端に背の高い人や低い人はまれに出現するだけでやがては平均的なところへ落ち着きます。まずはこれと同じで、ウィルスもやがて毒の平均的な群に落ち着いてしまうのが過去の事実です。それがどれくらいの時間で落ち着くのかが、今一番の関心事と言えます。
 パンフレット「ブロークンハート症候群を即座に回復」でコロナウィルスのことを説明していますが、コロナウィルスの目的は一つで「地球上に長く存在したい」ということだけであり、自分のコピーをずっと残しておくためには宿主に気づかれない程度の毒性に落ち着かねばなりません。最初の登場が華々しくて宿主の人間を次々と餌食にしてしまったのですが、ずっと毒を撒き散らしていると宿主がその場で倒れてしまい次のコピーが作れなくなってしまいます。死なせない程度の毒に押さえても宿主が隔離されてしまうので、宿主が回復したならこれもコピーが途切れてしまいます。出る杭は打たれるではありませんが、こうして毒の強い群のコピーのリンクは途切れていってしまいます。つまり、鼻風邪程度の毒なら放置してもらえてコピーのリンクが途切れることなく続いていけるので、時間が経過すれば必ずそのレベルに落ち着くことになるというのが一つ目の理屈です。
 では、エボラ出血熱エイズウィルスはどうして毒性がずっと弱くならないかという疑問があります。これはエボラはチンパンジーと共生関係がありチンパンジーは死なないのですが、密猟のときに感染してしまっただけのことでエボラは人間と共生関係を保つ必要がないからです。エイズも何らかの動物が元々持っていたものに密猟から感染してしまったものであり、しかも性交渉が感染の大半だということでエイズ側には人間の存在などどうでもいいので毒が弱くならないのです。ターゲットが人間のウィルスは、時間が経過すれば必ず共存のために毒が弱くなります。

 次に、過去の感染症よりも早くに収束するだろうという二つ目の理屈です。ウィルスの弱毒化に加えて、感染拡大の間に人間が軽くウィルスに触れる機会はあるもので、段々と毒に慣れていって対抗できる体質になっていくというのが沈静化の大きな要因になります。過去の有名な感染症の具体例だと、天然痘やペストが南米大陸に持ち込まれて原住民の大半が滅んでしまったのですけど、その頃は大西洋を渡るのに何ヶ月もかかりましたし、人の移動は徒歩だけだったので広がるペースがゆっくりでしたから沈静化するのにも数十年の時間が必要だったのです。100年前のスペイン風邪は航空機が実用化されていたので海を渡る時間は短くなりましたが、陸地の移動はまだ自動車が発達していなかったので広がりきって沈静化するのに2年かかりました。
 covid-19は24時間あればジェット機が地球一周できる時代なので、あっという間に全大陸へ広がり陸上の移動も早いので隅々まで数ヶ月で広がりましたが、それだけ感染拡大のスピードが早いとウィルスに軽く触れている機会が多いということで、沈静化のスピードも早いということになります。それが重症化や死亡率の急速な低下で現れてきています。

 では、「covid-19はもはや単に風邪の一つだ」と無防備で構わないかといえば、それは違います。できる限り感染しないための防御策がまだ当分は必要です。まぁでも、来年の夏にもうマスクはしていたくないですけどね。
 ウィルスが弱毒化していると読める数字は出てきているものの、完全に安心できるレベルになったわけではありません。逆に感染力が増強している数字の方に信頼性があります。コロナウィルスは都会だけでなく農村でも感染者が報告されていて、無人島でもない限りは拡散している証拠があるのですから、手洗いとうがいとマスクに三つの密(密封・密集・密接)を避けなければウィルス濃度が高くなり、陽性になる確率が一挙に向上します。コロナウィルスは常に周囲にあるという認識が大切で、陽性にならないためにウィルス量が濃くならないようにすることが最善策というのは当初から全く同じことです。
 ドンチャン騒ぎの大宴会や個室で長時間のカラオケや換気設備のない事務所などでは、陽性反応の出る人を大量生産しているのと同じです。これを怠れば基礎疾患や後期高齢者にコロナウィルスをコピーしてしまい、本来犠牲にならなくてもよかった命を危険にさらしてしまいます。若年層は「自分は重症にならないから」と他人事にするのではなく、重傷者が出たならその治療費は自分が払っている税金でまかなわれるのでもったいないことを未然に防ぐべきという考えを持つべきでしょう。
 行政は冬場のインフルエンザと表面的には区別のつかない時期へ向かっているので、無差別のPCR検査をやめて症状のある人だけに絞り込むようにしないと税金の垂れ流しが終わりません。冬場になると少しの発熱でも狂ったように検査を求める人が必ず出てくるのが目に見えているからです。指定感染症も重症化・死亡率が低いことがわかったので、思い切って外してしまうか外せないなら入院が義務のレベルから引き下げないと軽いインフルエンザでも全員が入院という医療崩壊になるので、暖かい時期に政治決断が必須です。そうでないと最初のときのように本来治療を受けなければならない別の疾患の患者に手が回らなくなってしまいます。一番いいのはインフルエンザの検出キットを市販品にしてしまい、まずは自分で検査をして「インフルエンザなら寝ていればいいか」とまだ冷静な判断のできる人たちに自宅療養をしてもらえるようにすることでしょう。ちょっと皮肉を書けば、冬場の病院の稼ぎ頭を奪ってはしまいますけどね。インフルエンザの拡大を病院の待合室が何割かを締めてきた過去からすれば、是正するいい機会でしょう。

 では、結論となります。またここで発送をひっくり返しての逆の話を書きますが、ウィルスに常に触れていても感染と判別されないのはウィルス量が少ないからであり、常にウィルスが希釈されるような状況にしておけばいいのです。感染者が一度のくしゃみで吐き出すウィルス量は、なんと100万個もあるのだそうです。そして次の感染者になってしまうには1万個くらいのウィルス量が必要だそうですが、くしゃみの100万個からすればウィルスにとってハードルはそれほど高くないのが今までの生活でしたから、間違っていた手のひらで受けてしまうくしゃみエチケットをマスクがなければ必ず袖で受けるようにすること、もっとこまめに手洗いをすること、それから冷房・暖房の効率が多少落ちても空気の流れのできる空間にしておくことです。ウィルス側の弱毒化を待つだけでなく、ウィルスを希釈してしまい、人間側も毒慣れして免疫獲得をする時間を作ることがここからは大切です。
 最後に医療や行政ではなかなか解決できない問題点について・・・。現時点での日本では、感染よりも風評被害のほうが遥かにダメージが大きく後遺症も残しています。別に感染しようと思って感染したわけではないのに「お前はコロナだ」と犯人扱いされ、スポーツ選手等現場復帰している人がこれだけ多くなっているのに地域社会では村八分状態にしてしまうのは、日本人の悪い癖であり恥ずかしいところだとどうして気づいてもらえないのでしょうか。感染しなければそれに越したことはないのですけど、おそらく数回以上コロナウィルスとすでに接触しているのですから、軽症もしくは無症状で回復していると思ったほうがいいです。一連のマスコミ報道、どう見てもマスゴミでしかありません。