『にき鍼灸院』院長ブログ

不定期ですが、辛口に主に鍼灸関連の話題を投稿しています。視覚障害者の院長だからこその意見もあります。

ブルートゥースヘッドホン奮戦記

 さて、今回は時々登場しているガジェットネタです。軽く読んでいただければ幸いです。この半年くらいでブルートゥースヘッドホンを合計五種類も購入してしまったドタバタです。
 きっかけは一昨年に「よくぞ複雑骨折を免れていた」という大けがを左腕にしてしまったことに始まります。詳細と治療経過は左上腕骨が亀裂骨折、自己治療と物理的修復の意義です。一年経過して左腕は挙上が170度までできるようになり、水泳も200mまでロング(もどき)が泳げるようになっています。背泳ぎもできます。受傷から四ヶ月目にロングディスタンス記録会に連続記録があったので出場したくて二ヶ月目と三ヶ月目は意地になってプールへ入っていましたけど、左肩関節に激痛の泳ぎでは普段の患者指導と矛盾もいいところなので十日前に断念を決断しました。その後に二ヶ月間水泳は封印をしてから今度は絶対に痛みを押しきっての泳ぎはしないと決めているので、無理のない200mまでにしているというところです。
 ちなみに「もし複雑骨折をしていたなら」ですけど、上腕骨の場合はボルト固定の手術となり数年後に抜き取る再手術という流れだったでしょう。これが肩関節だったとすると、ぞっとします。最近の人工関節は性能が向上しているので、リウマチの痛みが強いとすぐ人工関節に置き換えてしまうらしく肩関節もその一つですから、簡単に手術されてしまっていたと思われます。三角筋の断裂で手術を以前から勧められていた患者さんなのですけど、筋肉の接合がしてもらえると思っていたなら人工関節の方が早いと置き換えられてしまった実例を見てしまいました。手術は簡単なのでしょうけど、もし置き換えられていたなら可動制限は免れないので水泳は不可能になっていたところでした。

 それで鍼灸院の仕事は一日も休むことなく自己治療で回復してきているのですけど、一つ困ったのが水泳大好きで週に一度以上は泳ぎ混んでいたのに、全く運動ができなくなってしまったことです。上腕骨の亀裂が修復されるまでは安静が優先でしたけど、四週間経過して目標通りに亀裂骨折が修復されたことを確認できたならランナーズハイの体質には運動のない生活が思い切りストレスです。そこでランニングマシンなら左腕にどの程度響くのかの人体実験をかねて受傷から一ヶ月後にスポーツプラザでチャレンジしたところ、ゆっくり走るならそれほど左腕の負担がなかったので、老廃物が運動によって解消されていく快感!!ランニングは決して嫌いではないものの得意でもなく、水泳の補完にと時々走る程度で10分もあれば満足していたのですが、ほかにできる強いスポーツもないことから一点集中となり三ヶ月もすれば半時間は走らないと満足できないようになっていました。そこで次に困ったのが、ランニングマシンが長時間になると考えることもなくなって飽きてしまうことです。
 「そうだ、iPhone5Sを導入したときにお試しでブルートゥースヘッドセットも購入しておいたんだっけ」とを思い出し、アマゾンミュージックのマイリストを聞きながら走ると、さらに長時間走り込めるようになってけがの回復とともにスピードアップもどんどんしていきました。全く活用できていなかったのに、モノラルで音が聞き取れる程度のヘッドセットですけどこんなところで活躍してくれるとはです。そして次なる問題が、ヘッドセットに汗が流れ込んで時には音が小さくなってしまいます。耳かけがあるので完全には落ちないものの、ずれてしまうのは毎回になりました。

 それで本格的なブルートゥスヘッドホンがほしくはなっていたのですが、汗まみれになってしまうのでアップル純正ですけど高価なAirPodsの購入は見送っていたところ、たまたまアマゾンアプリで完全ブルートゥースヘッドホンのセールがあったことを見つけて耳かけタイプがあることを知り、3000円と安かったので購入。耳かけを付加しただけのどうでもいいデザインではあったものの、耳にがっちり圧着してきますし音質も良好で、ステレオで音楽を聴きながら走れるのでさらにスピードアップしました。けれど二ヶ月経過しないのに左側だけ充電できなくなってしまい、返品期限が過ぎていたのですけどカスタマーへ連絡をしたところ、もう一度新品を送ってくれるということでしたが、なんとこれも一ヶ月半で充電できなくなってしまうだけでなく今度は自然崩壊までしてしまいました。充電はUSBケーブルからですが、見たことのないミニプラグを差し込むもので最初から不安に感じているところでした。もう一度連絡すると、交換品がないのでと半額がすぐ返金されてきました。これが一種類目の結末。
 さらに間の悪いことに、東京の伝統鍼灸学会へ出かけたときに、リュック専用に入れておいたライトニング端子と二股にできるアダプタを装着していた有線タイプのヘッドホンを紛失してしまいました。外で使うヘッドホンが全くないので仕方なく充電ケースタイプで一番安かったものを購入したのですけど、いかにもチャイナという感じの安っぽいもので曲の早送り巻き戻しもできなければダブルタップすると勝手に電話をかけてしまうという困りものです。イヤーピースの交換でシャカシャカ音がなんとかできるなど工夫は学びましたが、「一年だけ使ってノイズキャンセルタイプに交換すれば」と少しの間だけ我慢することに。でも、耳介に支え棒のようにしてゴムを入れるタイプなのに一週間目の忘年会の帰りに電車の中で落下して紛失です。二つ目の結末は、「安物買いの銭失い」を実体験でした。

 ここからやっと、現在使っているヘッドホンの話になってきます。外出時に使うヘッドホンは必要ですから、とにかく評判がいいものを一つは購入しようと、最初から気になっていたサウンドピーツで別サイトにもレビューがあったものにしたところ、AirPodsに類似のデザインでコーデックはAACにも対応しておりそれなりの出費をしたので値段の差が歴然でした。紛失や崩壊というものは連鎖反応をしてしまうのか、自宅用の有線タイプのヘッドホンまで断線を起こしてしまったので、三つ目のブルートゥースヘッドホンは自宅でメインで使うようになりました。
 けれど耳へ押し込むタイプでは、いくら優秀でもランニングマシンで使っていると長時間になると私の耳の形から左はいいのですが、汗が浸入してきて右側が滑って抜けてきてしまいます。これでは常にヘッドホンを気にしていなくてはならないので本当のストレス解消になりませんから、やはり耳かけ型がいいとアマゾンポイントが蓄積していたので実際の出費がないのならいいかと、レビューが非常に多くあったものを年末に追加購入しました。最初は充電ケースと本体電源が連動してくれないのに悩まされたものの、同じ耳かけ型なのに一体成形されていてデザインが非常にかっこういいので、屋内でも使っていますが主に外出時に活用しています。小さすぎると落下や紛失が心配になる視覚障害者の仲間にも使いやすいと好評です。ところが音質が座っていれば低音が響いていいのですけど、寝転んで使うと急にシャカシャカ音になってしまいます。探ってみると耳の形を計算し尽くしている分だけ逆効果でイやーピースとの間に隙間ができてしまうらしく、二つ目の安物の時に学んだ教訓からイヤーピースをLに交換することで補正しています。もっと大きなサイズのイヤーピースがあれば完璧です。これが四つ目の結末。

 では、どうして五つ目にも手を出したかですけど、前述の耳かけ型はIPV7の完全防水ながらも充電コネクタは汗に弱いので、十分に拭き取って自然乾燥もさせてから充電ケースへ戻すという流れを後から別メーカーの注意書きで見つけたのですけど、すぐ再利用できるときとできないときがあったのでそういうジャンルがあるかどうかも知らなかったのですけどスポーツ用でないと汗だくでの利用は無理かと欲が深くなったのです。三つ目の購入で安定している印象のサウンドピーツから絞って検索してみると、耳かけ型の上に充電コネクタはマイクロUSBで防水がより完璧というスポーツ専用というのが本当にありました。充電ケースと連動しないのは防水のためですからいいのですけど、完全分離型ではなくネックケーブルがあるというのに最初引っかかっていたのですけど、これは本体を小さくすることと充電を長持ちさせることに加えて不要なときには首からぶら下げられる意味があるとレビューにありましたから、また冒険でしたけど購入しました。この不要なときには首からぶら下げられるというのが微妙に便利で、ロッカールームで着替えてからマシンジムやプールへの移動には白杖は持ち込みませんから両手がフリーになっていてほしく、プールへのタオルは首や腕に引っかけられるのにマシンジムへは片手がヘッドホンケースで半分塞がれていたものから解放してくれました。ランニング後もすぐケースに戻すのではありませんから、シャワーの間はロッカーの中で自然乾燥の時間に充てられるので、「そこまで計算してるの?」といいたくなります。デザインと音こそ値段相当ですけど、スポーツ用なら消耗期間が早いでしょうからそこは覚悟するということで、やっと最終的な希望へ到達できました。

 小学生の時にラジカセが登場してきてエアチェックをするようになり、中学や高校ではウォークマンや拘急ラジカセにあこがれてレンタルレコードからカセットテープへの録音にいそしみ、 大型コンポを所有していた時期もありました。その後はデジタルオーディオになってコンパクトコンポになり、次はiPodに代表される小型プレーヤーで高級ヘッドホンが素人の世界にも広がり始めました。そしてネットからのストリーミング時代となり、コードレスヘッドホンの時代になってきました。今回はとりあえず自宅や外出先とランニングマシン上で使うということで有名メーカーのものをあえて外して探したのですけど、これだけ多くのメーカーから次々に発売されてきますから数年後にはどこまで技術向上と価格下落になっているか想像もつきません。有線タイプの半額で同じ音質が再現されているブルートゥースヘッドホン、ヘッドホンそのものは消耗品なので次の買い換え時期を今から楽しみにしています。