『にき鍼灸院』院長ブログ

不定期ですが、辛口に主に鍼灸関連の話題を投稿しています。視覚障害者の院長だからこその意見もあります。

西洋医学・東洋医学、どちらにも文句があります

前回「臓器移植法改正案に思う」を投稿したところ、検索エンジンからたまたま閲覧頂いた方よりコメントを頂きこちらからも返信はしたのですけど、どうも普段から抱いている西洋医学というのか日本の医療事情というのかについて突っ込んで書いてみたくなりま…

臓器移植法改正案に思う

2009年6月18日に臓器移植法の改正案が、衆議院を通過しました。まだ法案が成立するかどうかは分からないのですけど、マスコミは特に新聞の論調は歓迎のコメントばかりを出しているので、かなり気になりますからタイムリー制を失わないように投稿しておきたい…

ていしんを試作中(その6)邪を払う

遂に受注生産された「二木式ていしん」(製品名は二木式てい鍼)が届きました。思わずその夜は嬉しくて飲みに出かけてしまいましたし、明くる日にも家族揃って夕食の時にお祝いをしてしまいました。偉そうにブログ執筆なんぞしておりますが、所詮は一人の庶…

ていしんを試作中(その5)、鍼は挟むもの

オリジナルていしん製作レポートも第五弾となり、しかも記事投稿が一ヶ月以上も飛んでしまいましたから少々だれてしまった感じがあるのですけど、試作品第四弾が届き最終チェックをしていたということでご勘弁を。 さて元々から試作品は数段階製作してもらう…

ていしんを試作中(その4)、鍼とは「気のアンテナ」

オリジナルのていしん製作レポート第四弾ですが、毎回冒頭に書いていることですけど新しいていしんや新しい道具が手に入ったから治療能力が向上するわけでなくその治療家の手に変化が現れるだけの話なので、治療への取り組み姿勢は緩めることなく患者さんか…

ていしんを試作中(その3)、第二弾で完成まで80%

オリジナルのていしんを製作してもらっている仮定報告ですが、まずは何度も繰り返しているように道具はあくまでも道具であって、それで治療効果が極端に違うとか効果が発揮できないというものではありません。しかし、いい治療を・いい効果を導くためにはい…

ていしんを試作中(その2)、森本ていしんからオリジナルへ

前回ていしんを試作中(その1)、小里式ていしんについてでは、緊急時の治療でていしんが大活躍してくれたことを強調するあまり、ていしんが万能のようであるかのような表現になってしまいました。 しかし、道具で治療が決まるものではなくあくまでも道具は…

ていしんを試作中(その1)、小里式ていしんについて

技術屋というものはそれなりの経験ができてくると道具にもこだわるもので、それなりになってくると自分専用というのかオリジナルというのか、自分が発案した道具を手にしたくなるものです。 だからといって私が「それなり」の部類に入っていると自ら宣言して…

『精神の海』を泳ぐ

またプライベートブログ『子供に贈る、視覚障害者お父さんの子育て日記』からの転載になりますが、何度か掲載した時とは違って加筆と修正をしてあります。 登場人物はお父さんが院長である私、お母さんは副院長である二木優子、長女の愛菜と長男の信成、そし…

自作パンフレットの話(おまけ)、電子カルテの導入を!

ワープロ専用機で作成していた自作パンフレットをパソコンのワープロソフトでも製作できるノウハウが構築できた、たったこれだけのことで四回もネタを使い回してしまったのですけど、さらにおまけでカルテ管理が紙からワープロ専用機からデータベースソフト…

自作パンフレットの話(その4)、パソコンでの製作ノウハウ

長らく放置してきた自作パンフレットを、ワープロ専用機でなくパソコンで製作できるノウハウを開拓できたという単純な感動だったものを、長々と引っ張ってきてしまいました。 四回目にして、ようやくノウハウの公開です。といっても、大それた発見をしたもの…

自作パンフレットの話(その3)、ワープロ専用機からデータ変換

思わずワープロ専用機の思い出がシリーズとなっているのですが、肝心のパンフレット製作のノウハウは次回へまだ先送りするとして今回は自分の作成した原稿から再び勉強をするという話題です。 文章そのものがうち上がってしまえばワープロ専用機でもパソコン…

自作パンフレットの話(その2)、感熱紙と唇の触覚

自作パンフレットをそれまでのワープロ専用機でのみプリントアウトしていたものが、パソコンでも製作できるノウハウを今回蓄積できたので嬉しくなってブログに書き始めたなら、色々と思い出されることが多くてキーボードが止まらなくなってしまいシリーズ第…

自作パンフレットの話(その1)、「そのフォントは私が打ち込んだも

ずっと堅いネタの投稿ばかりが続きましたので、新年の決意は書いたのですから今回は少し柔らかめの話題で参りましょう。 という書き出しで一回だけのパソコンネタにしようと思っていたのですが、書き進めるうちにどうも数回のシリーズとなりそうです。必ずエ…

場合によってはマスコミを活用しながらも、鍼灸の普及に務めたい

この『にき鍼灸院』院長ブログを開始して約一年となり、昨年夏には第15回漢方鍼医会夏期学術研修会滋賀大会を無事に乗り切ることができ、またホームページでは掲載が困難な話題についても文章発表を続けられて、おかげさまで一年を経過することができました…

おばあちゃん、本当に本当にありがとう

今回の記事はプライベートブログ『子供に贈る、視覚障害者お父さんの子育て日記』からの転載です。 転載に当たっての補足説明は、本文をご覧頂ければ不要でしょう。また固有名詞に対しても補足説明は不用と思われますが、一つだけ勘違いして欲しくない事柄に…

不況と対症療法の限界

「100年に一度の大洪水」と表現されるように、2008年の秋から始まった世界的な不況は「真っ逆さまに墜落していくようだ」と経営者たちが悲鳴を上げている不況へと一気に突入しています。 このきっかけとなったのはアメリカでの「サブプライムローン問題」と…

志(こころざし)

二回ほどこのブログで見学者のことを書いたのですが、誰かが見学に来ると必ずネタにするわけではありませんけど色々と発見したり考えのまとまることがあるので今回も見学のレポートを交えながらの執筆です。 秋になると鍼灸学校へ提出している求人票からの見…

夏期研実技編(その5、最終回) 軽擦と「証決定への手順」

第15回漢方鍼医会夏期学術研修会滋賀大会についての話題としては、おそらく最後になるのではということで、夏期研実技編の最終回となる4.証決定を行ったとしても、いきなり経穴を触診したのではベテランの気を動かす力であればよほどでない限りそれなりに身…

夏期研実技編(その4) 手を回しながらの腹診で病理産物の把握を

夏期研実技編の第四弾になりますが、今回取り上げる「病理産物」についてはまだ講師陣の中でも統一的な見解に達しておらず、そのために漢方鍼医会の実技においても大きくクローズアップされていません。 しかし、中医学で「病理産物」という言葉は当たり前に…

夏期研実技編(その3) 実践的手法修練が採用されるまで

夏期研実技編の第三弾は、今回の夏期研の中で私的には「画期的な進歩でなかったか」と自負しているものです。 それは、2.手法を統一するためには、基本刺鍼以外にも実践的な刺鍼修練が必要であり、腹部を用いての衛気・営気の手法修練を取り入れることでした…

夏期研実技編(その2) 菽法の高さから脉診の基準を整える

前回からの「夏期研実技編」シリーズですが、このブログのユーザー名が"myakushin2001"であることからも分かるように、私は脉診へのウェイトを最重要視しています。 普段の講義や漢方鍼医会内部の発言では、「二木は脉診を軽視しているかウェイトは小さいの…

夏期研実技編(その1) 研修マニュアルの誕生まで

既に最近の記事はほとんどが全日程を無事に終えられた「第15回漢方鍼医会夏期学術研修会滋賀大会」の情報を使い回しているのですけど、今回からは内部情報ではありませんけど少々突っ込んだ学術面に関して記録を残していきます。 滋賀大会に向けては、マンパ…

家族の目線から、夏期学術研修会裏話

今回はプライベートのブログ『子供に贈る、視覚障害者お父さんの子育て日記』から、第15会漢方鍼医会夏期学術研修会滋賀大会を家族の目線から見ての話として公開します。 内容が非常に濃い二日間でしたからどうしても一日の記述が長くなってしまうのですけど…

第15回夏期学術研修会を無事に終えられて

今回は漢方鍼医会のメールマガジン、『月刊漢方鍼医』に投稿した所管の転載です。 携帯電話で受信されている方もおられるので原稿をかなりカットしましたから、幻のフルバージョンでの掲載ですね。 第15回夏期学術研修会を無事に終えられて 滋賀漢方鍼医会(…

私には素晴らしいプレゼント

それはあまりに突然の連絡だったので、ビックリする間もなく淡々と電話が終わってしまったくらいです。 何がそれほど後からでないと喜びを実感できなかったくらいの連絡かといえば、私の師匠が第十五回漢方鍼医会夏期学術研修会滋賀大会に参加申し込みをされ…

点字と点字プリンタのレンタル

今回は鍼灸とは直接的には関係ない話題になります。 しかし、鍼灸とは手の芸術=ハンドワークアートとも表現されるくらいで繊細な動きが要求され、しかも診察・診断には触診の占める割合が非常に大きな技術ですから視覚障害者にはとても有利な条件が整ってお…

二回目の講師合宿が終わる

本部例会の会務報告で「最後のお願いに参りましたといえば選挙みたいですが・・・」と夏季学術研修会への参加呼びかけをしたのは約二週間前になりますけど、手慣れてノウハウも得られた頃には業務終盤というのがボランティア的に運営する行事の常ですね。 お…

夏期研修の思い出あれこれ

週末には第15回漢方鍼医会夏期学術研修会 滋賀大会の二回目の講師合宿が行われ、研修マニュアルに沿ってリハーサルが行われ微調整を終えると準備の80%は完了することになります。 、地方組織も夏期学術研修会の主催を分担する約束には確かになっていますが、…

痛みと温めることに関して

駅ホームからの転落については現在も順調に回復しており、日常生活における支障は全くなくなっています。 日常生活以外ではまだスポーツが本格的に再開できないことが一番の精神的苦痛であり、ゆっくり入浴できないことが二番目の精神的苦痛といえるでしょう…